能力の低い人が、自分の能力を過大評価してしまう現象。
この効果の名前は、コーネル大学の心理学者デイヴィッド・ダニングとジャスティン・クルーガーに由来する。
研究のきっかけは、1995年にアメリカで起きた「顔にレモン汁を塗って銀行強盗をした男」の事件だった。その男は「レモン汁は透明インクの代わりになるから、顔に塗れば防犯カメラに映らない」という誤った知識を信じ込み、逮捕された際に「But I wore the juice! (でもレモン汁を塗ったのに!)」と驚いたという。
これを知ったダニング教授は、「能力のない人は、自分の能力のなさを認識する能力さえないのではないか」という仮説を立てた。
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どちらの強盗もマスクを着けておらず、変装もしていなかった。代わりに顔にレモン汁を塗っていた。ウィーラーによると、ジョンソンは、レモン汁は目に見えないインクのように、防犯カメラに映らなくなると彼に話していたという。ウィーラーは最初は懐疑的だったが、レモン汁で顔を覆い、ポラロイドカメラで写真を撮ることでこの方法を試した。結果の写真には彼が写っていなかったため、彼はこの方法が効果的だと信じた。刑事たちは、写真に彼が写っていないのは、フィルムの不良、カメラの調整不良、あるいはウィーラーがうっかりカメラを彼の顔に向けなかったためのいずれかだと考えた。
ウィーラーの防犯カメラ写真は、4月19日午後11時のニュース番組「ピッツバーグ・クライム・ストッパーズ」で放送された。その後、匿名の情報提供により、放送から1時間も経たない4月20日午前0時10分にウィーラーは逮捕された。ウィーラーは身元が特定された写真を見せられ、ショックを受け、「でも、レモンジュースを塗ったんだ。レモンジュースを塗ったんだ。」と叫んだ。
AIでもダニング=クルーガー効果が起こるという報告がある。
●『Do Code Models Suffer from the Dunning-Kruger Effect?』 (2025)
(コード モデルはダニング・クルーガー効果の影響を受けるか?)
人間の実験と同様に、AIモデルでも能力が低いタスクほど自身の能力を過大評価する傾向があることを発見した。
AIが人に与える影響の報告
●『AI Makes You Smarter, But None the Wise』 (2025)
(AIはあなたを賢くするが、賢者にはしない)
AIを使用することで論理的推論課題のパフォーマンスは向上するものの、自己評価の正確性が低下し、ダニング=クルーガー効果が抑制されることを示した。AIの力を借りることで、自身の能力が向上したと錯覚する可能性があることを示唆している。
ダニング=クルーガー効果が減る。
→ 自分の能力が上がったと思っている。
→ AIのおかげと思っていない・・・
●『Science Abridged Beyond the Point -of- Usefulness』(2017)
(科学:有用性を超えた要約)
自分がダメだと思うなら、おそらくダメだろう。
これは「自己成就予言(self-fulfilling prophecy)」と呼ばれるものだ。
自分がすごいと思うなら、おそらくダメだろう。
これは「ダニング=クルーガー効果」と呼ばれるものだ。
ここから導き出される明白な結論があるのだが、あなたはおそらくそれを見逃している。