万有引力の法則

~『アブダクション』(米盛 裕二)~

W・スタックリー(1687~1776)は晩年のニュートンに会って聞いたことをつぎのように記しています。

 「(ロンドンのニュートン家で)昼食後は非常に暑かった。われわれは庭に出て、数本の林檎の木陰で茶を飲んでいた。そこにいるのはわれわれ三人だけだった。話の間、アイザック卿は私に語った、重力に関する思想が私の頭にはじめて浮かんだときも、私はちょうどいまと同じ姿勢をとっていたと。」

 ニュートンが思索に沈みながら座っていると、林檎が落下して次のような思想が彼の頭に浮かんだのである。林檎はなぜいつも垂直に落ちるのか、何故わきの方ではなくていつも地球の中心に向かって落ちるのか